院長ブログ

口は健康のカナメ・管楽器演奏と歯・口臭

1月も、あと2日です。時間の流れは速い!大事にしたいですね。院長の泉田です。今日のテーマは「口は健康のカナメ・管楽器演奏と歯・口臭」です。ご参考になれば幸いです。

口は健康のカナメ

「腰」という字は身体を意味する「月」と「要」という文字からできています。「腰」は人体のカナメであることは、その文字の成り立ちから考えてもわかります。人類は二足歩行することにより進化してきました。その二足歩行のために、重い上体を支える役目をしているのが腰になります。

しかし、体を支えるカナメは、腰だけでなく「口」も重要な役割をしているのです。歯が悪いのを放置しておくとかみ合わせが変って下顎骨の位置がズレてきます。下顎骨の位置が正常に保たれなければ背骨や骨盤にゆがみが生じてくるし、また骨盤にゆがみが生じればかみ合わせがずれてくる。どちらがゆがんでもそのゆがみは身体中に伝わってしまうのです。

顎関節症といわれる病気は下顎の位置のずれやかみ合わせが原因で顎の間接に支障をきたし、さまざまな症状を引き起こします。痛くないからといって歯が抜けたままだったり、強い嚙みしめ、ほおづえなど不良姿勢、ストレス等を放置していると、頭痛、耳鳴り、めまい、肩こり、難聴、手足のしびれ、自律神経失調症等、身体全体に悪影響を及ぼすこともあります。

噛み合わせの重要度を認識し、気になることがあれば、なるべく早く、かかりつけの歯科医院で診てもらいましょう。

管楽器演奏と歯

楽器の中でも息を吹き込んで音を出すものを管楽器と言いますが、その演奏には歯が大きくかかわることをご存じでしょうか。トランペットのような金管楽器ではマウスピースを唇に押しつけて吹き、クラリネットのような木管楽器ではマウスピースくわえて吹きますが、いずれの場合も前歯は非常に重要な役割を果たします。

演奏するときには前歯と唇のすき間からの息の流れを微妙にコントロールして、繊細な音色を表現します。ですから、前歯が虫歯になって少し形が変わっただけでも音色が悪くなったりしますし、外傷や歯周病で抜けてしまうと音を出すこともできなくなってしまいます。そのため、プロの演奏家などは非常に歯を大事にしています。

もともと歯並びが悪い人の場合は、マウスピースの位置が安定しないためにきれいな音が出にくかったりすることがあります。歯並びが悪い部分が唇に当たって外傷性の口内炎ができやすくなることもあります。

歯列矯正をする場合にも矯正装置はしばしば演奏の妨げになります。このような問題を解決するため、リッププロテクターといわれる装置を口の中につけたり、演奏の障害にならない特殊な矯正方法を選択したりします。吹奏楽をされていてお困りの方がいれば、かかりつけの歯医者さんで相談されてみてはいかがでしょうか。このように、歯には「噛む、話す」いがに胃も重要な役割がたくさんあるのです。

口臭

口臭症には、大きく分けて二つの状態があります。まず他人が不快に感じる呼気を実際に発している状態と他人には何も感じられないのにご自身で口臭を発していると思う状態です。国際分類では口臭を発するものとして生理的口臭症(6%)と病的口臭症(70%)があるとされています。

口腔内で口臭が生じるメカニズムは、歯周ポケットや舌苔(舌の表面に着いた汚れ)に存在する細菌がタンパク質を分解・代謝して臭いのもとである揮発性の硫化物が発生することにあります。これらの細菌は夜寝ている間にふえる傾向にある為、起床時に強く口臭を感じたりします。

治療法としては、生理的口臭症であれば、ほとんどが一過性のため口腔清掃のみで解決されることがよくあります。病的口臭症の場合は、歯周病の治療や口腔内の衛生状態の改善を目標とした治療を行います。さらに口臭の原因が副鼻腔炎や扁桃炎、糖尿病など口腔以外にある場合は、医科への紹介も必要になります。

一方、実際には口臭を発していないものとして仮性口臭症(22%)、口臭恐怖症(2%)があります。仮性口臭症では専門のカウンセリングを行ったり、より重症化した口臭恐怖症では心理内科や精神科での治療が必要になることもあります。

口臭は、お口の悩みごとの4位にあがっているように、ときには大きな悩みとなります。一度、かかりつけの歯科医院で相談されることをお勧めします。

  • 電話でのお問い合わせ
  • アクセス
  • WEB初診予約