院長ブログ

歯の欠損と補綴方法・前歯の補綴治療

こんにちは~、厳しい残暑が続いていますがお元気ですか。守口市 泉田歯科医院 歯科医師 院長の泉田です。

歯の欠損と補綴方法

 歯が抜けて無くなると、抜けた歯の本数や場所によっては食べにくくなったり、しゃべりにくくなったりしますし、前歯の場合は見栄えにも影響することがあります。そのため、補綴処置によって抜けた歯の部分を人工の歯で修復することが必要になります。その際、固定式か可撤式の方法のどちらかを選択することになります。

固定式の補綴方法は抜けた歯の本数や場所によってはできないこともあります。というのは、固定式は両側の歯を土台に橋渡し(ブリッジ)をするため、土台の歯の負担が大きくなります。ですから、抜けた歯の本数が多くなれば過重負担となり、土台の歯か力に対して耐えられなくなります。

一方、可撤式の方法は出し入れする「入れ歯」のことで、それには馬の背に載せる鞍にいた「床」当部分があり、歯が抜けた後の歯肉の上に「床」を載せて使うので噛む力は主に歯肉にかかります。この場合は抜けた歯の本数が多くても「床」の面積を広げることで対応できます。ただ、この「部分入れ歯」はそれを支えるために残った歯にバネ(クラスプ)をかける必要があります。

また、一般的な固定式の他に、近年技術的にも進歩しているインプラントの方法があります。これは、歯が抜けて無くなった場所のあごの骨に人工の歯根(現在はチタン材料が最も多く使われている)を手術によって埋め込む方法です。利点はブリッジのように前後の歯を削る必要がなく、成功すれば違和感なくかめます。成否は顎の骨の状態に左右され、適応かどうかの診断が大変重要になります。

前歯の補綴治療

「転倒し、上の前歯を1本失いました。今は樹脂の歯を使って応急的に両隣の歯て接着していますが今後どうすればいいのでしょうか?」というご質問が有りました。

今のままではいずれ、人工歯が外れたり、変色したりしますから本格的な方法で治療する必要があります。なくなった歯を人口の歯で補う治療を補綴治療(ほてつちりょう)と言いますが、上の前歯の場合、見栄えの点と機能の点を合わせて考える必要があります。

1.両隣の歯を支えとする固定式の方法(ブリッジ)
2.出し入れする義歯(可撤式)の方法
3.インプラントの方法

以上、主な3通りが考えられます。
1.のブリッジの方法では、両隣の歯を削る必要があります。削る程度は方法や材料によって異なります。両隣がすでに治療済みの歯の場合、あるいはむし歯でこれから治療の必要があるなら、歯の周囲を削って被せる方法でもよいのですが、全く健全な歯であれば、部分的なわずかな歯の削除で可能な方法(接着性ブリッジ)もあります。

2.の義歯の場合は取り外しが面倒であることと、見栄えがあまりよくない場合もありますが、両隣の歯は削らなくてすみます。

3.のインプラントの方法では、人工歯根を骨に植え込む手術が必要ですから、骨の質や量が問題になります。この方法が可能であれば、固定式でしかも両隣の歯も触ることなく治療できます。

1.、2.の方法には保険適用されるもの、されないものがありますが、3.インプラントは保険適用されません。

主治医の先生に十分相談されることをお勧めします。

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