歯の豆知識

インプラント治療の流れとは?

9月も3分の1が過ぎましたが、まだまだ暑いですね~、夏バテにお気を付けくださいね。では今日の豆知識、お役に立ちますように、、。

永久歯を失ってしまったとき、多くの人が感じるのは「もう元のように噛めないのでは」という不安です。食事や会話に支障をきたすだけでなく、笑顔に自信を失ってしまう方も少なくありません。

そんな悩みに対して、近年注目を集めているのが「人工歯根(インプラント)を使った治療法」です。従来の入れ歯やブリッジとは違い、見た目の自然さと機能性の両方を兼ね備えたこの選択肢は、自分の歯のような感覚を取り戻せる手段として広がりを見せています。

ただし、これは手術を伴う医療行為ですので、事前に血液検査やインプラントについての説明をさせていただきます。

■手術までの流れ:精密な検査と納得のいく説明が出発点

この治療法は計画的に段階を踏んで進められます。まずは口の中の状態を詳しく確認するための診査が行われ、全身の健康状況もチェックされます。

初回カウンセリングでは、どんな治療か、リスクや予算のことも含めて、医師と、カウンセラーから丁寧な説明がなされます。不安や疑問があれば、このタイミングで納得がいくまで相談することが大切です。

その後、CTスキャンを使った画像診断や血液検査など、必要な検査が行われます。特に重要なのは、あごの骨の状態を把握すること。骨の厚みや密度が十分でない場合は、骨を補う手術が必要になることもあります。

これらの結果をもとに、人工歯根の埋め込み位置をミリ単位でシミュレーションし、専用の手術用ガイドを用意することもあります。

治療計画に同意したら、いよいよ手術に進みます。局所麻酔で行う場合が多いですが、緊張が強い方には静脈内鎮静を併用することも可能です。ウトウトとしたリラックス状態で、処置が進むため、不安を感じにくいのが特徴です。

手術は、骨の状態によって1回で完了することもあれば、2段階に分けて行われる場合もあります。仮歯をすぐに取り付けられるかどうかも、個々の条件によって異なります。

■治療機器の多様性と自分に合った選び方

使用される人工歯根のパーツは、国内外のさまざまなメーカーが製造しています。それぞれに独自の設計や素材の違いがあり、形状や接続方式もメーカーごとに異なります。そのため、異なるブランドの部品を混ぜて使うことは基本的にできません。

一流ブランドだからといって、すべての人に適しているわけではありません。顎の骨の厚み、口の中のスペース、噛み合わせの状態など、複合的な条件をふまえたうえで、最適な規格を選ぶことが重要です。

最近では、複数メーカーの選択肢を持つクリニックも増えており、より柔軟な対応が可能になってきています。

また、国内メーカーは補修やパーツの供給体制が整っている点で安心感があります。一方で、海外メーカーには長年の臨床実績や研究に基づいた信頼性の高い製品も多く、選び方は症例とライフスタイルに合わせて検討すべきです。

どのメーカーのものを使うかは、歯科医師としっかり相談しながら決めるのがベストでしょう。

■医院選びで失敗しないために見るべきポイント

人工歯根(インプラント)治療が受けられるクリニックは年々増加傾向にありますが、すべての医院が同じレベルで治療を提供しているわけではありません。

そのため、信頼性の高い医院を選ぶ際には「治療実績」や「手術件数」が公開されているかをチェックしましょう。加えて、カウンセリングでの対応や説明の丁寧さ、医院の雰囲気なども、患者目線では重要な判断材料になります。

もう一つ注目すべきなのが「治療後のサポート体制」です。どんなに手術がうまくいっても、術後のケアを怠れば長持ちしません。定期的なメンテナンスや、専用のクリーニングをきちんと受けられる仕組みが整っているかどうかは必ず確認しましょう。

さらに、長期的な安心感を得るためには保証制度も見逃せません。10年、あるいはそれ以上の補償を用意している医院であれば、治療後も安心して通い続けることができます。

天然の歯を取り戻すことはできませんが、それに近い機能と見た目を手に入れられるのが、この新しい治療法の魅力です。しかしながら、その効果を最大限に発揮するためには、適切な診断、精度の高い処置、そして継続的なメンテナンスが欠かせません。

大切なのは、信頼できる歯科医師とともに、一歩ずつ丁寧に進めていくこと。治療に踏み切る前にしっかりと情報収集を行い、納得したうえで最適な選択をしていきましょう。未来の笑顔と食生活の質を守るために、後悔しない治療計画を立ててください。

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