院長ブログ

歯ぐきは自己主張が強い?・一日に歯磨きを何回しますか?

歯ぐきは自己主張が強い?

「歯みがきを100%しましょう」というのは、難しいですよね。最近はほとんどの方が歯みがきをしっかりされているように思います。よく磨かれている方でも「磨き残し」というものがあります。

これは、ご本人はもちろんのこと、歯ぐきにとっても嫌なものなのです。例えば、歯ブラシの当たらない場所、よく食べ物が詰まる場所等では気づかぬうちに歯ぐきが腫れ、出血することがあります。

これは歯周病の初期症状で、放置していると、自分でも気づくほどの腫れを感じるようになります。その後、噛むと痛む、触れると痛む等の症状に移行していきます。この歯周病の一連の症状はいわゆる「歯ぐきの自己主張」です。出血、腫れ、痛みは歯ぐきの方からサインを出しているのです。

心配になって、歯科医院で受診され、適切なブラッシング指導を受けられた方も多いと思います。しかしながら、10日もすれば、今まで何年も磨いてこられたご自分の磨き方に戻られる方が多いようです。

みなさんは歯みがきをする時、無意識にされていませんか?もちろん、歯ブラシ、歯間ブラシ、糸ようじ(デンタルフロス)等の使用方法も大事です。しかし一番大事な事は、意識を持って歯みがきをすることです。

基本的には、ご自分で意識を持って、丁寧に一本一本磨ければ、磨き残しは最小限に抑えられます。歯間ブラシ、糸ようじも利用すれば、限りなく100%に近い歯みがきが出来るようになります。

みなさんも、「歯ぐきの自己主張」に気づいてあげられるように、意識を持った丁寧な歯みがきを実践されてはいかがでしょうか。

一日に歯磨きを何回しますか?

みなさんは1日に何回歯を磨くでしょうか? 2回、3回? 1日24時間のうちの大切な時間を使っているのですから、効果のあるものにしたいと誰もが思うはずです。

では歯みがきをする理由は何でしょうか?細かく上げるとたくさんありますが、大きく二つ上げられます。一つはむし歯を予防するため、二つ目は歯周病の予防と治療です。

むし歯の原因は、歯の表面に付着している歯垢(プラーク)にたくさん棲みついている細菌が、糖分を分解してできる酸です。したがって、歯みがきをすることによりむし歯の原因となる細菌の塊である歯垢を取り除き、むし歯になる危険性をより少なくできると考えられます。

歯周病の原因も歯垢中の細菌が主なものです。その細菌が産生する毒素などが骨(歯槽骨)を破壊し、ついには歯を失ってしまいます。歯みがきにより、口の中の細菌の数を減らし環境を改善することが、歯周病を予防あるいは治療するうえで最も大切です。

さて、では1日に何回歯を磨けばよいのでしょうか? 先にお話ししたように、口の中の細菌の数を減らすことと、糖分などに細菌が接する時間を短くすることが重要なので、可能であれば食事の後あまり長時間放置せずに歯を磨くことが出来ればよいのではないでしょうか。

つまり、歯みがきの回数は食事の回数プラスαが理想的になります。このプラスαに必ず加えていただきたいのが、就寝前の歯みがきです。就寝中の口の中の細菌は最も増殖しやすいため、就寝前に細菌を減らすために歯みがきをすることは、もっとも大切な歯みがきとなります。少し疲れていても、ちょっと気分の悪い時でも、そままま寝てしまわずにきっちり歯みがきをしてから寝てください。

歯みがきのポイントを、今回は回数(タイミング)に絞ってお話ししましたが、歯みがきを「している」のと「できている」のとでは全く話は違います。ぜひ、自分にあった効果的なブラッシングが「できる」ようにかかりつけの歯科医院で指導を受けてみてください。

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