8月13日は、お盆の始まりである迎え火の日です。泉田歯科医院は今日から16日(日曜日)迄、夏季休暇をいただきます。よろしくお願いいたします。<(_ _)>
「歯周病はお口の病気」と思われがちですが、近年では全身の健康との関わりが数多く報告されています。その中でも特に注目されているのが、「動脈硬化」との関係です。動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる病気の原因になる重要な疾患です。一方、歯周病は日本人の多くが抱えている身近な病気です。一見まったく別の病気のように感じますが、実は深い関係があることが分かってきました。
今回は、歯周病と動脈硬化の関係について、できるだけ分かりやすく解説します。
歯周病とは?
歯周病は、歯ぐきや歯を支える骨に炎症が起こる病気です。原因となるのは、歯の表面に付着する「歯垢(プラーク)」の中に存在する細菌です。初期には、歯ぐきが赤くなる、歯みがきで血が出る、口臭が気になる、のような症状が見られます。
進行すると、歯ぐきが下がる、歯がグラグラする、噛みにくくなる、最終的に歯が抜ける、のようなこともあります。歯周病は痛みが少なく、気づかないうちに進行するため、「サイレントディジーズ(静かな病気)」とも呼ばれています。
動脈硬化とは?
動脈硬化とは、血管が硬くなったり、血管の内側が狭くなったりする状態です。本来、血管は柔らかく弾力があります。しかし、加齢、高血圧、糖尿病、喫煙、脂質異常症、運動不足、などの影響によって、血管にダメージが蓄積すると、血液の流れが悪くなります。
さらに血管の内側にコレステロールなどが蓄積すると、「プラーク」と呼ばれる塊ができ、血管が詰まりやすくなります。その結果、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、などの重大な病気を引き起こす危険があります。
歯周病と動脈硬化はどう関係するの?
歯周病と動脈硬化の関係には、主に「炎症」が深く関わっています。
1. 歯周病菌が血流に入り込む
歯周病になると、歯ぐきに炎症が起こり、出血しやすくなります。この出血部分から、歯周病菌や細菌が作り出す毒素が血管内に侵入することがあります。すると、体は細菌を排除しようとして免疫反応を起こしますが、その過程で全身の血管にも炎症が起きやすくなるのです。
2. 血管の内側に炎症が起こる
血管の内側は「血管内皮」と呼ばれる組織で覆われています。歯周病による慢性的な炎症が続くと、この血管内皮が傷つきやすくなります。傷ついた部分には、コレステロール、脂肪、炎症細胞、などが蓄積しやすくなり、動脈硬化が進行すると考えられています。
3. 血液がドロドロになりやすい
歯周病によって炎症物質が増えると、血液が固まりやすくなることがあります。血栓(血の塊)ができやすくなると、血管が詰まりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まる可能性があります。
実際に報告されている研究
近年の研究では、重度の歯周病がある人は、そうでない人と比べて心血管疾患のリスクが高いことが報告されています。また、歯周病治療によって、血管の炎症が改善した、血管機能が良くなった、炎症マーカーが減少した、という研究結果もあります。
もちろん、動脈硬化は歯周病だけで起こるわけではありません。しかし、歯周病が「リスクを高める要因の一つ」である可能性は非常に高いと考えられています。
特に注意したい人
以下に当てはまる方は、歯周病と動脈硬化の両方に注意が必要です。
喫煙習慣がある人
タバコは歯周病を悪化させるだけでなく、血管にも大きなダメージを与えます。歯ぐきの血流が悪くなるため、歯周病が進行しても気づきにくいという特徴もあります。
糖尿病がある人
糖尿病と歯周病は相互に悪影響を及ぼします。血糖値が高いと炎症が起こりやすくなり、歯周病が悪化します。逆に歯周病の炎症が強いと、血糖コントロールが悪くなることもあります。さらに糖尿病は動脈硬化の大きな危険因子でもあります。
高血圧や脂質異常症がある人
これらは動脈硬化を進める代表的な要因です。歯周病による慢性的な炎症が加わることで、さらに血管への負担が増える可能性があります。
動脈硬化予防のためにできること
毎日の丁寧な歯みがき
歯周病予防の基本は、プラークをしっかり除去することです。特に、歯と歯ぐきの境目、奥歯、歯と歯の間は汚れが残りやすいため注意しましょう。デンタルフロスや歯間ブラシを併用すると、より効果的です。
定期的な歯科検診
歯周病は初期症状が少ないため、自分では気づきにくい病気です。定期検診では、歯石除去、歯周ポケット検査、歯ぐきの状態確認、などを行い、早期発見・早期治療につなげます。
生活習慣の改善
動脈硬化予防には、禁煙、バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠、も重要です。お口の健康と全身の健康は密接につながっています。
まとめ

将来の健康のためにも、ぜひ今日から歯周病予防を意識してみましょう。





